トム・ウェイツが飛び込んできた

 バーでビールを飲んでいたら、いきなり五感に訴えるような音楽が流れてきた。トム・ウェイツのファースト・アルバム。70年代。音楽が世界を変えるようなパワーを持っていた最後の時代かも知れない。

 私の好きな音楽といえば、やはりビートルズは別格だ。「Across the universe」など、最も好きな曲で、全ジャンルの音楽を超えた普遍的な名曲だと思う。「Here there and everywhere」、「I'm only sleeping」etc.ジャズ好きな私ではあるけど、音楽の完成度で言えば、ビートルズはパーフェクトで、これを超えるバンドは、少なくとも今世紀中にはあり得ないと確信している。

 

 

 考えると、60~70年代のポップスシーンは凄かった。先のトム・ウェイツにしても、店で普通に流れていても、耳が素通りできない。同時代のキャロル・キングなどもそうだが、音楽の力を嫌でも感じる。ミュージシャンが、当時の社会を代弁するかのようなパワーがある。頭より皮膚感覚を優先した音楽の強みだが、それが商業ベースとして成り立っていたのが、今昔物語である。間違いなくいい時代だった。

 

 

 

 トム・ウェイツの音楽は、一聴、ボブ・ディランを彷彿とさせる感じだったが、その場の空気を一瞬で支配していた。これは凄いことだ。

theme : JAZZ
genre : 音楽

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Author:KAO
山陰で活動するジャズバンド「なんぼなんでも」のメンバー。

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